こんにちは、財布布団に一目惚れして秒速で購入した宮丸(@miyamarusaifu)です。
がま口財布は金運にいい、という話には、理由が2つ出てきます。カエルだから、お金が「返る」。口がしっかり閉まるから、お金が逃げない。
どちらが本当の理由なのか。がま口の歴史から調べてみると、この2つは出どころがまったく別でした。
名前は、ガマの口から
デジタル大辞泉では、がま口は口金のついた小銭入れのこと。開いた口がガマの口に似ているので、こう呼ぶとあります。ガマはヒキガエルです。
つまり、カエルの形をしているわけではありません。似ているのは、開いた口の形だけなんですよね。

がま口は、カエルの形ではなく口の形だったんです。
明治のはじめ、輸入の「ドル入れ」をまねて生まれた
平凡社の世界大百科事典には、がま口の成り立ちがかなり詳しく載っていました。
明治の初めに、輸入された「ドル入れ」をまねて考えられたもの。最初は「蝦蟇巾着」や「西洋胴乱」と呼ばれ、肩にかけたり腰に下げたりしていたそうです。

初めのころの口金は、職人の錺屋が作る真鍮のもので、高級品でした。明治10年ごろから全国で流行し、明治20年ごろには袋物の中でいちばん生産額が多くなります。
ところが、丈夫ではなかった。そのせいで一度廃れて、品質が安定したのは明治25年ごろだそうです。がま口は、一度売れて、一度廃れて、また戻ってきた財布でした。
よく見かける「山城屋和助がフランスから持ち帰った」という話は、この事典には出てきません。名前を出しているのは、主に財布や鞄の店のブログです。誰が持ち込んだのかは、僕には確かめきれませんでした。
「お金が返る」と「お金が逃げない」は、別の話
カエルは「帰る」「返る」に通じる縁起物です。三重の二見興玉神社には「二見蛙」がたくさん奉納されていて、無事にかえる、貸したものがかえる、という意味があると観光三重が紹介しています。
がま口に「お金が返る」と書いているのは、主に財布を売る店のコラムでした。ガマの口からカエルへ。言葉の連想でつながった縁起です。

もう1つの理由は、Dr.コパさんの説明にありました。2024年12月8日のサンキュ!の記事で、ファスナーつきの財布はむだづかいがなくなる、と書いたあと、がま口タイプや開け閉めの部分が留め具の財布も「むだづかい防止に効果あり」としています。
コパさんが言っているのは、お金が返ってくることではなく、出ていくのを止めること。同じがま口でも、効き方の説明がまるで違います。
僕なら、出費を止める財布として使う
2つのうち、僕が乗るのはコパさんのほうです。
パチンと閉める手間がある。開けると中が全部見える。いくら入っているか、ひと目で分かる財布は、たしかに使いすぎを止めてくれるかもしれません。
弱点もあります。浅草の革小物店Kanmi.のお手入れ記事によると、がま口の口金は、使っているうちに緩んだり変形したりするもの。お札を挟んだり、落としたり、詰め込みすぎたりするのも原因だそうです。軽い緩みなら、がま口全体を両手で包むように持って、隙間をなくす向きにやさしく力を加えると、自分で直せると書いてありました。
閉まりが甘くなったら、それはむだづかい防止が弱っている合図。そう考えると、手入れも少し楽しくなると思っています。

パチンと閉まる音が、無駄づかい防止の合図です!
九頭の馬が駆ける、がま口の三つ折り
水晶院の幸運のがま口三つ折り財布
(4,888円・税込)は、小銭入れががま口になった三つ折りの財布です。
大きさは縦90×横103×厚さ40mmで、重さは約130g。カードポケットが4か所、フリーポケットが2か所あり、お札は15枚ほど入ると店の説明にあります。素材は合成皮革です。
表には、九頭の馬が輪になって駆ける型押し。馬九行久(うまくいく)の図柄です。色はシャンパンゴールドで、ゴールドの財布の記事で書いた、白寄りの金色にあたります。熊本の宝来宝来神社で御祈祷済み。
お札は三つ折りになるので、折らずに入れたい人には向きません。小さい財布と金運の話は、ミニ財布の記事に書きました。
ガマの口は、閉じてこそ。開けっぱなしのがま口には、どちらの縁起も乗りません。


