財布をプレゼントするとき、お金を入れるのは日本だけじゃなかった|フィリピンとイタリアの家族の習慣

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財布を贈るならお金を1枚入れる

こんにちは、財布布団に一目惚れして秒速で購入した宮丸(@miyamarusaifu)です。

財布を贈るときに、中にお金を入れる。日本の財布ブランドのコラムでは、これが風水の作法として紹介されていました。空の財布は縁起が悪いので、種銭として少しだけ入れて渡す、という説明です。

ところが、南カリフォルニア大学の「デジタル民俗アーカイブ」を読むと、同じ話がフィリピンからも、シンガポールからも、イタリアからも出てきます。しかもどれも風水ではなく、親から子へ受け継がれた家族の習慣として語られていました。

3つの家族が、同じことをしていた

このアーカイブには、聞き取った言い伝えが、語り手の出身や年齢と一緒に記録されています。財布とお金の話は3件見つかりました。

ペソ、小銭、ペニー、5円玉の4枚の硬貨と、緑の財布のイラスト
入れるのは、どこの国でもいちばん小さなお金でした

1件目は、フィリピン出身でタガログ語と英語を話す57歳の語り手です。フィリピンでは、空の財布を贈ると、もらった人がお金に困るとされているそうです。ある年の誕生日に叔父から革の財布をもらったとき、叔父は渡す前にペソを何枚か入れて、お金はお金を呼ぶんだ、と言ったとのこと。本人は迷信を信じていないと言いながら、今も財布を贈るときは必ず入れているそうです。

2件目は、シンガポール出身の母を持つ女性の話で、2017年に記録されています。財布を贈る場面で、母に小銭を入れさせられた。どんな場面だったかは本人もはっきり覚えていないそうですが、お金を入れずに財布を渡すのは縁起が悪い、と言われたことは覚えていました。

3件目は、フィレンツェで生まれ育った76歳の女性。母から、財布を贈るときは必ずペニーを1枚入れるように教わりました。受け取った人が、お金に困らないようにという意味です。

読んでいて面白かったのは、どの人も「迷信だから」ではなく「家でそうしていたから」続けていることでした。

日本では風水、向こうでは家の習慣

日本語で調べると、この習慣はたいてい風水の話として出てきます。財布ブランドのコラムでは、お金の代わりにお守りや少しのお米を入れる方法まで紹介されていました。

アーカイブの記録者は、フィリピンの例を中国の紅包、つまりお年玉の赤い袋と並べて分析しています。お金をお金で呼ぶ、という考え方は、どこか1つの国から広まったというより、あちこちで同じ形に落ち着いたものなのかもしれません。

入れるのは、いちばん小さなお金でいい

3件とも、入れていたのは少額でした。フィリピンは硬貨かお札を少し、シンガポールとイタリアは硬貨1枚。金額ではなく、空ではないことに意味があるという点で、話がそろっています。

日本で入れるなら5円玉が定番かもしれません。ご縁にかけた語呂で、ほかの硬貨と違って数字の「5」が書かれていないのも特徴です。5円玉の話は財布を寝かせる金額で詳しく書きました。

1つだけ、僕の判断を足しておきます。目上の人や仕事の相手に贈るなら、お札は入れないほうがいいと思っています。財布の中のお札は、贈り物というより現金を渡したように見えてしまうからです。5円玉を1枚。それで意味は十分に伝わります。

もらった側が、その5円玉を使わずに入れておけば、そのまま種銭になります。

ついでに、床には置かない

同じアーカイブには、財布やバッグを床に置いてはいけない、という言い伝えも残っていました。ブラジルの家庭ではお金が消える、メキシコの家庭ではお金が入ってこなくなる、とされています。

日本の風水の記事にも、財布を床に直に置かないように、と書いているものがあります。財布の置き場所を調べたときにも出てきた話です。場所は違っても、理屈は同じ。お金を大事に扱う形は、国が違っても似てくるんですよね。

クリスマスに贈るなら、使い始めは27日

財布を贈る時期として、いちばん多いのはやはり12月だと思います。2026年の年末の暦を、このサイトの計算で並べてみました。

2026年12月24日から28日までの六曜と吉日を並べた暦。27日の大安と一粒万倍日が目立つ
クリスマス当日の25日は先負。2日後の27日は、大安と一粒万倍日が重なる日でした

24日は友引、25日は先負です。どちらも吉日にも凶日にも当たりません。先負は午前が凶で午後が吉とされるので、25日に渡すなら午後がおすすめです。

本命は、使い始める日のほう。12月27日は大安と一粒万倍日が重なります。クリスマスに渡して、「使い始めるなら27日」と一言添えるだけで、贈り物の意味が一段深くなります。

春財布として立春まで寝かせたい人には、27日に手元に置いて2月4日に下ろす流れもあります。こちらは春財布の記事に書きました。

ご縁の5円玉に合わせるなら

5円玉を入れて贈るなら、名前ごとそろえる手があります。水晶院の金運とご縁を結ぶ財布(4,888円・税込)です。

緑の地に、桜・亀・扇・宝船・鯛・梅・瑞雲・富士山・松・打出の小槌・だるま・弓矢・霞・鶴の14の縁起図柄が、丸い輪になって並んでいます。緑に丸い輪。見方によっては、クリスマスのリースだったりします。

大きさは縦100mm×横200mm×厚さ30mmのラウンドファスナー長財布で、重さは約120g。素材は合成皮革で、カードは8枚まで入ります。宝来宝来神社で御祈祷済みとあります。

財布と一緒に寝床まで贈るなら、財布布団をプレゼントする記事も参考にしてください。

フィレンツェの女性は、この習慣を娘に教え、その娘がまた2人の孫娘に教えたそうです。母の母から数えれば5代。受け継がれてきたのは、ペニー1枚でした。

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